40代から50代が人生で最も実りある年代だ。(再掲載)

ナポレオン・ヒルが、成功を遂げた人々を二万五千人以上も分析した結果、

驚くべき事実がわかった。

「40歳以前に成功した人はほとんどいないこと。」

「40代から50代が人生で最も実りある年代」

著名な実業家の伝記を調べてみると

「40代から60代までが人間の最も生産的な年代であるという事実に満ち満ちている」

成功哲学—あなたを変える素晴らしい知恵の数々


 p443

ヘンリー・フォードは40歳過ぎまで成功の見込みはなかった。

アンドリュー・カーネギーの事業も軌道に乗り出したのは40歳過ぎてから。

鉄道王ジェームズ・J・ヒルは40歳の時にはまだ電信のキーを叩いていた。

そして当のナポレオン・ヒル成功哲学を完成させたのが45歳。

というワケで私は大いに勇気づけられたのだ。そこで遅咲きの作家をいろいろ調べてみると、チャンドラーが意外とデビューが遅いのには驚いた。

さらに日本の作家にもいるわいるわ。40代が本当に多い。

私も何とか間に合うかもしれない。

レイモンド・チャンドラー 51歳で初の長編小説 

 初めての長編「大いなる眠り」

大いなる眠り (創元推理文庫 131-1)


を書いたのが1939年51歳。1932年ダブニー石油の副社長にまで昇進したが、飲酒癖その他生活の乱れから解雇される。44歳で職を失い、おりしも大恐慌のさなかで、仕事はなかった。海辺でパルプ小説を読みふけっていたという。その時、パルプ小説誌「ブラック・マスク」で活躍していたのが、ダシール・ハメット(「マルタの鷹」「赤い収穫」)1933年45歳で6ヵ月かけて書いた「脅迫者は射たない」を、ハメットらが活躍していた「ブラック・マスク」誌に投稿。パルプ小説を書いていた。

新田次郎 43歳で作家デビュー

「強力伝」を書き懸賞小説に当選する、これが43歳で出版され、翌年いきなり直木賞を受賞する。その後、「蒼氷」など山岳小説、推理小説を書いていく。本業では51歳で測器課長に昇進し、富士山気象レーダーの建設の歴史的大役を成功させる。

阿刀田高 43歳で作家デビュー

阿刀田高国会図書館勤務しながら『冷蔵庫より愛をこめて』で作家デビューしたのが1978年、43歳。

藤沢周平 43歳で作家デビュー

業界紙の編集長をやりながら、土日に小説を書いていたという。四十三歳のとき書いた時代小説が、オール読み物新人賞を受賞し、プロとしての作家活動が始まっている。

松本清張 43歳で作家デビュー

朝日新聞に勤めながら、42歳で週刊朝日の懸賞小説で三等。その後43歳で『三田文学』を編集していた木々高太郎に掲載誌を送った。木々から執筆依頼を受け書いた『或る「小倉日記」伝』が芥川賞を受賞した。この原稿を書いていた 頃は、6畳、4畳半、3畳の工員住宅に住み、妻子5人が隣の蚊帳で寝、その隣で老父母が寝ていた。

社会派と呼ばれ、「社会的動機」を描くことで、

推理小説を単なる謎解きに終わらない高みへと導いた。

「「社会的動機」とは何か?清張の作品の中にそれを探してみよう。戦後の混乱期、米軍相手の娼婦だったある女が上流家庭の婦人となり、過去を知る人間を殺し てしまう「ゼロの焦点」。当時極端な差別を受けたライ病の父親がいたという過去を、ある恩人だけが知っている。その人を殺してしまう新進気鋭の作曲の殺人 を描いた「砂の器」。清張の言う「社会的動機」というのは、「個人から社会へ広げた、社会悪というか、社会的な組織の矛盾というか、そういうもの」なので ある。

 推理小説で社会的動機を描くといことは、登場人物の人間性から周囲との人間関係、社会的背景について深く描くということだ。それが推理小説を単なる謎と きゲームから文学の域へと高める役割を果たしたのである。松本清張が日本の推理小説を大きく変えたといわれるゆえんである。」

「ものかき10000人プロジェクト」http://www.shuppanjin.com/minikoza/minikozaw49.html

『推 理小説作法—あなたもきっと書きたくなる』(光文社発行)

●漫画家 青木雄二 44歳でデビュー

1989年に「50億円の約束手形」でアフタヌーン四季賞佳作に入選、1990年に「彼岸と此岸の間で」で準入選を受賞。「ナニワ金融道」(ナニ金)(モーニング)で漫画家として44歳でデビュー。

●佐伯泰秀  57歳で時代小説デビュー

初めての書き下ろし時代小説 『瑠璃の寺』角川春樹事務所、1999、『密命 弦月三十二人斬り』祥伝社文庫、1999がいきなりヒット。その後、月1冊ほどのハイペースで書いてます。

●久木綾子 89歳で作家デビュー

歴史小説「見残(みのこ)しの塔」の作者、久木綾子。70歳で山口市瑠璃光寺の国宝の五重塔を知る。 取材に14年、執筆に4年をかけ、89歳で作家デビュー。すごい。